端切れに刺繍

写真は去年展示した作品の刺繍ですが、その時刺繍に込めた想いを書いたメモを見つけたので、記録までに。

洋服を作った後に残った必然のようで偶然に現れた形の布に惹かれ、わたしはそれらを捨てるものではなく、なにか意味があるものにしたくなり、刺繍をすることにしました。

そこに縫った糸の線や色は、その形からわたしが感じるままに縫い進めました。時に布が何かの形に見えたり、ただその糸の線が見えたり、自由に見てもらえれば、幸いです。

ただの端切れにもちゃんと存在していると言う、なにか命のようなものを意味付けたい思い縫いました。

白い布に一面、黄色い糸で縫った作品のその糸は日本の野山、荒れた畑に生えている背高泡立草の花で染めました。外来種であるその草はとてもたくましく、野山一面に広がり、道端のコンクリートの隙間からも力強く生え、あまりの繁殖力に、時に邪魔者扱いになります。でもわたしの目には一面に広がるその黄色の光景がとても美しく見えます。人間が持ち込みそこで生きる事を余儀なくされ、小さな花をたくさん咲かせ力強く生きる草にとても惹かれます。儚ささえ覚えることもあります。私には郷愁の景色であり、そんな愛しい景色を、なにかを繕うように、白い端切れを繋ぎながらその背高泡立草で染めた糸で表現出来たら良いと思い、縫いました。

繋いでいく命の美しさと喜びを作品を通して分かち合うことが出来たら嬉しいです。

黄色い糸の刺繍は、

私の家の周りに勢い良く生える背高泡立草の花で染めたものです。人も植物も土地を移動し少しずつ混ざり合い完結する事なく巡る命を表現しました。

私の制作も、まさに完結する事なく流れ流れて…、さてはて、これからどんな景色を見せれるかしら…。

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