南の島の森

大好きなブーゲンビリアが空から降ってくるように咲き乱れる。赤土、太陽の下で眩しいぐらいに赤く佇む沖縄には、サングヮー、“サン結び”と呼ばれるススキを結んだ魔除けを作る風習がある。不幸な出来事を呼ぶ「マジムン」と呼ばれる悪霊を寄せ付けないようにするために使用される。

この土地ならではの民俗文化はこの自然から生まれ、この土地に生きる術を教えてくれる。

沖縄北部、高江の森。

独特なカタチに伸びる様々な木々、一面深い緑で覆われている。その中に人が小さな畑を耕し静かに自然の中に暮らしているように見えた。私が訪れたのは2016/12/30。人はほとんどおらず、わたしには県道70号線から見える範囲しかわからなかったけど、森はただ静かにそこにあった。

その森の中には沢山の生き物が生きている。

日本の面積の0.1%に満たない面積のやんばるの森に、特に数多くの固有種が生息している。やんばるは固有種の宝庫。生息域がやんばるだけの種、奄美大島とやんばるにしか生息しない種がたくさん。

哺乳類のオキナワトゲネズミ、ケナガネズミ、鳥類のヤンバルクイナ、ノグチゲラ、ホントウアカヒゲ、爬虫類のリュウキュウヤマガメ、両生類のハナサキガエル、オキナワイシカワガエル、ホルストガエル、アオバラヨシノボリ、ヤンバルクロギリス…。

数百万年前に、大陸から切り離されて以来、固有の歴史を歩んできた山々は、1000種類の魚と、400種類のサンゴなど、4000種以上の野生生物が、遥かなる年月をかけて、この島で独自の進化を遂げ、ここに生きている。地球上で、ここにしかいない生き物たちが住む森。
当たり前に夕方にはヤンバルクイナがあちこちから鳴いていた。他の生き物たちもひそひそがやがや、この森で暮らす音が聞こえた。
いつまでも当たり前に命がここで育まれていて欲しい。それは私たち人間の意識と行動にかかっている。そこに住む人だけでなくて、今を生きている私たちみんなの意識。

沖縄タイムスのコラムの中にエルネスト・ラファエル・ゲバラ・デ・ラ・セルナ氏の演説の一節を取り上げ、伝えている一文。

「一人の人間の命は世界中で一番豊かな人の全財産よりも百万倍も価値がある。」この言葉を普遍の真理と信じたいが、日米両政府にとっては「例外」があるらしい。墜落事故からわずか6日後、事故原因の究明が充分でない中でオスプレイの飛行を再開する対応を見て思う。

と、沖縄の新聞や、ニュースはいま起きている問題を伝えていた。連日一面に。

人間の欲望と恐怖は人間が抑制するしかない。世界はどこへ向かっているのだろう。

緑豊かな自然の中で心豊かに。

Leave a Reply

Fill in your details below or click an icon to log in:

WordPress.com Logo

You are commenting using your WordPress.com account. Log Out /  Change )

Google photo

You are commenting using your Google account. Log Out /  Change )

Twitter picture

You are commenting using your Twitter account. Log Out /  Change )

Facebook photo

You are commenting using your Facebook account. Log Out /  Change )

Connecting to %s